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大規模修繕工事を成功に導くために

大規模修繕を成功に導くポイントとは?

大規模修繕工事は管理組合にとって10数年に1回しかない大きなイベントです。また工事の内容や範囲が多岐にわたるため多額の資金を拠出することも事実です。ことため大規模修繕工事を円滑に、合理的に、関係者の賛同を得ながら進めることは容易ではありません。そこで以下に大規模修繕工事を成功させるためのいくつかのポイントをお示しします。

ポイントその1:初めに「建物の劣化状況」を把握すること

管理会社は「そろそろ大規模修繕工事の時期です。弊社策定の長期修繕計画でもその時期を迎えています」と理事会などで営業を進めることが一般的ですが、そもそも長期修繕計画とはあくまで経験値による予想に基づくものでしかなく、周辺環境や利用状況などによって改修工事の実施周期や内容は大きく変わってきます。したがって計画通りに修繕することは必ずしもベストとは言い切れません。
そこで「建物の劣化状況について信頼できる専門家」に診断を依頼することを勧めます。
そのうえで工事のあり方、やり方についてご検討を開始されることをまずは始めてみてください。

ポイントその2:区分所有者の理解と賛同を得ること

修繕積立金は「マンション所有者全員で積み立てた」ものであり、その性格は公的な資金の扱いに準じているものと考えても過言ではありません。この修繕積立金を使って共有財産である屋上や外壁(共用部分)の維持管理(修繕など)を行うに当たっては、所有者全員の合意を形成することは必須事項です。全体への説明会を入念に行うことや、必要に応じて広報誌など書面を利用してしっかりコミュニケーションを取ることも大きなポイントのひとつです。

ポイントその3:工事の依頼先選定は中立公平に行うこと

大規模修繕工事は前述のとおり管理組合にとって大きなイベントであり、また多額の資金を要することから、工事依頼先の選定は公平性・中立性・透明性を確保することは当然のことです。縁故関係などの特別な便宜で、いつもお世話になっているからと管理会社にすべてお任せで、このような安易な考え方で施工会社を決めて、後になってトラブルが生じるケースが多くあります。このため施工の依頼先会社は公募などを利用して、さらには見積金額だけではなく、施工実績や技術力、アフターフォロー体制なども考慮しながら選定することが肝要です。
なお建設業界特有のいわゆる「談合」を排除することは当然です。

ポイントその4:修繕積立金には限りがあることを理解すること

経済状況の推移や、住民の高齢化問題などマンションを取り巻く環境はひと昔前とは大きく変化しています。まさに「マンションは社会の縮図」とも言われている所以です。将来的な修繕積立金の収支状況は長期修繕計画によりますが、あくまでも「計算上の推論」であることを念頭に置いて工事の計画を進めてください。無理なく無駄なく計画を立てて検証して実行することが、ひいてはマンションの資産価値向上にもつながります。

ポイントその5:信頼できるコンサルタント(パートナー)を選ぶ

ひとくちにコンサルタントといっても、設計専業事務所や管理会社技術担当部門、工事会社コンサルタント部門など属性はいくつかあります。また管理組合側に建築関係の知識や経験が少ない場合はコンサルタントを選定することはとても難しいことだと思います。
まずは会社の属性ではなく「人として信頼できるか」「自分たち管理組合の利益を守ってくれそうか」という簡単な物差しを持って選定を進められてはいかがでしょうか。会社の規模や実績の多寡を選定の要素とされることもしばしばありますが、必ずしもそのコンサルタント個人の実績や経験を反映していないものです。何度も面談して、話し合って、熟慮熟考してください。なおこれまでの経験において管理組合の皆さまから伺ったコンサルタントの選定方針を以下にまとめましたのでご参考としてください。

コンサルタントに求めた条件
・マンションの修繕工事についての専門知識があるか ・経験や実績が豊富か
・管理組合の運営について知識や経験をもっているか ・費用は明確か
・話しやすいか ・他の管理組合の評判はどうか
・夢やビジョンを提案してくれるか  

(参考)

マンションコンサルタントに求められる大規模修繕工事の対応能力は、少なくとも下記の8項目が必要と考えます。

  • 長期的維持保全計画の基本となる案の作成
  • 長期修繕計画案に基づく資金計画立案作成
  • 建物等の劣化状況の把握、長期修繕計画及び資金計画を策定、見直しするための調査・診断の実施
  • 大規模改修工事のための設計を作成
  • 第三者的な中立機関として、施工会社の選定にあたり、適切な助言や協力
  • 必要に応じて専有部分、共用部分の区分の明確化や場合によっては規約改正等の検討提案
  • 資金計画、借入金等に対する助言
  • マンション大規模修繕工事の実施に際して、区分所有法、建築基準法等の法的手続きに対する助言

以上をもとに進める大規模修繕計画の基本的な流れは以下のようになります。

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